「お笑いに興味を持ち始めたばかりで基本的な用語がよく分からない」「お笑い芸人がテレビで使う専門用語が気になる」など、お笑いをもっと知りたい方向けに基本的な用語をまとめました。

これだけは覚えておきたいベスト3

第1位 ボケ

漫才やコントなどで、話の途中に不意に間違いやおかしなことを言って、笑わせること。また、そのような役割を演じる人のことを指します。 ギャグやダジャレを言うこともボケの一種です。

第2位 ツッコミ

漫才やコントなどで、話の途中のボケに対して注意やフォローをすること。 または、そのような役割を演じる人のこと。単にボケを正すだけでなく、ボケの面白さ・おかしさをわかりやすく伝える役割も担っています。

第3位 オチ

ネタの最後で観客の笑いを誘いつつ、ネタを終えるためのボケのこと。終わらせ方がよくなければ、それまでどれだけ面白かったネタでも評価が下がってしまうため、「オチ」は重要視される傾向があります。

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・あ行の用語

あるあるネタ

日常生活などで多くの人が経験しているような些細なことを挙げたり、観客の共感を得ることで笑いを誘う技法。名前の通り「そういうことある、ある」と思うようなネタ。ツッコミがなくても笑いがとれるため、ピン芸人がよく使っています。

一発ギャグ(いっぱつぎゃぐ)

一瞬のアクション、フレーズを定番ギャグ化して笑いをとる技法。すぐに笑いをとりたいときに使用します。簡単に笑いがとれる反面、頼りすぎると一発ギャグだけの芸人になってしまうリスクがあるとされています。

NSC(えぬえすしー)

「New Star Creation」の略で、正式名称は「吉本総合芸能学院」。吉本興業が1982年に創立した、お笑い芸人やタレントを育成する目的で作られた養成所。大阪校第1期生のダウンタウンをはじめ、数多くのお笑いスターを輩出しています。

お約束

「熱湯には頭からつっこむ」「段差では派手にこける」など、決まりきったボケやギャグのこと。とんねるずが発信したとの説があります。

お笑い第七世代(おわらいだいななせだい)

2010年代後半から活躍する若手お笑い芸人を指す総称。『M-1グランプリ2018』で優勝した霜降り明星が、自分たちの世代のことをそのように呼び始めたことで、じわじわと浸透していきました。「第7世代」と表記されることもあります。

・か行の用語

顔芸(かおげい)

面白い表情をすることで笑わせる芸のこと。「顔芸」をしようと思ってしたわけではなくても、面白いと感じられる表情をしている人に対して「顔芸」をしているなどと言うことがあります。

かぶせる

ボケの上にのっかり、またボケを言うこと。かぶせると、短時間にボケがたくさん入ることになり、ネタに勢いが出て、爆笑につながります。

ガヤ

バラエティ番組などでメイン扱いではない人が、「ガヤガヤ」と積極的に声を出したり、オーバーなリアクションで場を盛り上げたりすること。お笑い芸人がこの役割を担うことが多く、「ガヤ芸人」と呼ばれています。

くだり

漫才やコントに出てくる、ある一部分のことを指します。「○○のくだりが面白い」「××のくだりはいらんやん」という風に使うイメージです。

コント

フランス語で「conte」。笑いを目的とする寸劇(短いお芝居)のことをいいます。役やキャラクターの設定があり、ネタを通してその設定を演じることで笑わせます。服装やメイク、小道具、時には照明や音響も駆使し、話術以外に見た目や動きでも笑いをとることが多いです。

・さ行の用語

さむい

つまらないボケやギャグにより、場がしらけた状態。場が一気にしらけると、背筋に寒気が走ることから「さむい」といわれるようになりました。

ショートコント

コントの中でも、数秒から数十秒程度で終わる特に短いコント。通常のコントはオチにたどり着くまで時間が掛かりますが、ショートコントは過程が短く、コンパクトにまとめられているため、気軽に笑いがとれます。

すかし

ボケに対して一切ツッコミを入れない笑いの技法。「あえてツッコまない」というスタイルが若者にウケていて、とろサーモンの「すかし漫才」などが有名です。

すべり芸(すべりげい)

一発ギャグやトークがウケないで、その場を微妙な空気にする芸のこと。「すべり芸」を多用する芸人は、「すべり芸人」と呼ばれています。

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・た行の用語

つかみ

お笑い芸人が観客を引きつけるために、ネタの冒頭に放つボケやギャグのこと。つかみが上手くいくと、芸人と観客の距離が一気に縮まり、ネタの本題に入りやすくなります。

ツボ

人それぞれの笑いのポイントのこと。マニアックな感性の持ち主は他の誰も笑わないところで笑うなど、笑いの「ツボ」は人によってバラバラです。

出オチ(でおち)

面白い顔や奇抜なスタイルなど、見た目により舞台に登場しただけで笑いが起きること。ネガティブな意味で使われるのは、「出オチ」以降に「出オチ」を超える笑いを生み出すのが難しいためです。

出囃子(でばやし)

お笑い芸人が舞台に登場するときに流れる音楽のこと。広い意味だと「SE(sound effect)」とも呼ばれます。自分たちの好きな曲を使用する場合が多いですが、名前のイメージや芸風で決めたり、オリジナルの楽曲を制作する芸人もいます(詳しくはこちら)。

鉄板(てっぱん)

鉄板は「硬い(固い。硬度が高い)」⇒「堅い(確かで信頼できる)」から転じた「100%間違いない」という意味。元々は競馬用語で、100%ハズれがないレースのことを「鉄板レース」と言ってましたが、いつしか絶対に笑えるネタを「鉄板ネタ」と呼ぶようになりました。

天丼(てんどん)

同じギャグやボケを2度、3度と繰り返すことで笑いを取る手法。「同じネタを並べる」という掛詞で、天丼には必ず海老が2本のっているのがお約束であったということが由来とされています。

天然ボケ(てんねんぼけ)

略して「天然」。本人はまったく意図していないのに、日常の言動や行動がおいしいボケになっている人のこと。「天然」がボケようとすると不自然になってしまい、面白みがなくなるといわれています。

・な行の用語

流す(ながす)

笑いにつながりそうにないボケに対して、あえてツッコミを入れずに次の話題にすっと移すこと。流されたことによってボケが生き返り、そこから笑いが生まれることもあります。

ノリツッコミ

通常のツッコミは、相手がボケたら即座にツッコミます。これに対してノリツッコミは、相手がボケたらそれに一旦乗っておいて、その後ツッコミを入れるテクニックです。

・は行の用語

ピン芸人(ぴんげいにん)

コンビを組んだり、グループに属したりしないで1人で活動する芸人のこと。ピン、ピン芸ともいいます。漫談などを行うお笑い芸人を指すことが多く、落語家や講談師などはピン芸人として扱われません。

フリ

本命のネタやギャグ、オチに導くための過程(伏線)のこと。話題を「振る」という意味。「起承転結」という言葉に置き換えると、「起承転」までが“フリ”で「結」が“オチ”です。

ブリッジ

ショートコントなどにおいて、ネタとネタの間に挟む言葉や動作のこと。ブリッジを挟むことで、ネタ間の間(ま)が引き締まり、テンポがよいリズミカルなネタの流れになります。 アンガールズの「ジャンガジャンガ」などが有名です。

ベタ

何のひねりもなく、特に面白みがないそのままのネタやギャグ、ボケのこと。「べたべた」のように重ねて使う場合があります。悪い意味で使われることも少なくありません。

・ま行の用語

間(ま)

セリフとセリフの間の時間や、ボケに対するツッコミまでの早さのこと。厳密には「呼吸のタイミング」という意味ですが、広く「全体のリズム」という意味で使う場合もあります。どんなに面白いボケやコメントでも、間がよくないと台無しになるといわれています。

漫才(まんざい)

主に2人組で披露される話芸。コンビの場合ボケとツッコミに分かれて会話をし、その滑稽な掛け合いで観客を笑わせます。基本的に、漫才師本人による話術、話の内容のみで笑わせるため、服装もスーツや私服など芸人によりさまざまで、特に決まりはありません。ちなみに1人で行う場合は「漫談」になります。

モノマネ

ある人物や動物や物の声、態度、動作などを真似ること。またはそれを行う芸のこと。形態模写、声帯模写などもあります。

まとめ

お笑いに関する用語をざっくりでも覚えておくと、お笑いをより楽しむことができます。
このページは随時更新していく予定ですので、今後も是非ご活用ください。

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